サッカー活動中の落雷事故の防止対策についての指針(JFAより)
1. [基本的指針]
全てのサッカー関係者は、屋外でのサッカー活動中(試合だけでなくトレーニングも含む)に落雷の予兆があった場合は、速やかに活動を中止し、危険性がなくなると判断されるまで安全な場所に避難するなど、選手の安全確保を最優先事項として常に留意する。特にユース年代~キッズ年代の活動に際しては、自らの判断により活動を中止することが難しい年代であることを配慮しなければならない。
※ 全てのサッカー関係者とは主として指導者(部活動の顧問含む)、審判員、運営関係者などであるが、下記にある通り放送局やスポンサー他、選手も含めて広義に解釈するものである。
2. 基本的指針の実行のために、下記の事項について事前に良く調べ、また決定を行ったうえで活動を行うものとする。
① 当日の天気予報(特に大雨や雷雲などについて)
② 避難場所の確認
③ 活動中止の決定権限を持つ者の特定、中止決定の際の連絡フローの決定
※ サッカー競技規則上では「試合の中止は審判員の判断によること」となっているが、審判員が雷鳴に気づかない、審判員と他関係者との関係で必ずしも中止権限を審判員が持てないケース(例えばユース審判員;これに限らない)などもあり、このような場合は中止を決定する/または審判員に中止勧告を行う人間をあらかじめ明らかにしておくこと。
※ トレーニングやトレセン活動なども活動中止決定者を事前に決めてから活動をはじめるものとする。
※ 中止決定者が近くにいない状況で現象が発生した時は、その場にいる関係者が速やかに中止を決定できることにしておくこと。
3. 大会当日のプログラムを決める際はあらかじめ余裕を持ったスケジュールを組み、少しでも危険性のある場合は躊躇なく活動を中止すること。 大会スケジュールが詰まっていたり、テレビ放送のある試合などでも、本指針は優先される。従って事前に関係者(放送局、スポンサー含む)の間において、選手・観客・運営関係者等の安全確保が優先され、中止決定者の判断は何よりも優先されることを確認しておくこと。
4. 避雷針の有無(避雷針があるからと言って安全が保障される事はないが、リスクは減る)や避難場所からの距離、活動場所の形状(例:スタジアム、河川敷G、等)によって活動中止の判断時期は異なるが、特に周囲に何もない状況下においては少しでも落雷の予兆があった場合は速やかに活動中止の判断を行うこと。
【関連資料】
<落雷の予兆>に関する参考資料
危機事象(落雷)発生時の試合運営に係る判断について(フローチャート)
「2006年4月11日 発行 日本サッカー協会 通達文書より」